鮨と銘木|博多前鮨『鮨割烹 やま中』

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鮨と銘木|博多前鮨『鮨割烹 やま中』

博多前鮨『やま中』|木曽檜10mの一枚板カウンター

日本のみならず世界中の人を魅了し、世界で最も知名度の高い日本食の象徴となった『鮨』ー

特に、新鮮な魚が集まる福岡は鮨の名店が数多く軒を連ねています。なかでも名店と名高い 『鮨割烹 やま中』は、魚本来の味と黒酢を加えたオリジナルのシャリで握られた鮨で、その美味しさから、海外からも多くのお客様が訪れています。

 

福岡市中央区渡辺通に佇む、『鮨割烹 やま中』は、建築界において高く評価される磯崎新氏による建築設計が特徴的です。磯崎氏はプリツカー賞受賞を誇る建築家であり、その独自の視点と斬新な発想で、訪れるお客様を心地よく出迎えてくれます。

 

また、お店の顔である白木のカウンターは長さ10m、幅80cm(付け台20cm)、厚さ10cmという非常に貴重な木曽檜(キソヒノキ)の一枚板が使われています。鮨職人とお客様を繋ぐ役割として、お鮨を楽しむお客様に寛ぎと優雅なひとときを提供しています。

『鮨割烹 やま中』は、建築と料理の芸術的な融合が生み出す、唯一無二の鮨屋と言えるでしょう。

 


山中 啄生(やまなか たくお)

昭和16年(1941)10月14日 福岡県飯塚市生まれ

西中洲、鮨割烹の名店『河庄』で13年修行

昭和47年(1972)11月2日 博多で鮨割烹『やま中』を開業

平成 9年(1997)11月27日 渡辺通(現在の場所)にて『鮨 やま中』本店を開店

現在は本店を含め4店舗を展開




目次

1.建築家・磯崎新氏との出会い

木曽檜の一枚板カウンターとの出会いは、建築家・磯崎新氏とのご縁がすべての始まりでした。

 

出会いは、山中氏が河庄で修行していた時代にさかのぼります。

磯崎氏はお客様と一緒に、何度も河庄へ食事に訪れていたそう。

 

当時、自らが設計建築を手掛けた『西日本シティ銀行 本店ビル(旧 福岡相互銀行 本店)』の視察を兼ねてのことでした。

工期が長期に及ぶため、磯崎氏は福岡に家を買い、居住されていました。

西日本シティ銀行本店ビル(旧 福岡相互銀行 本店)

*惜しむ声が集まる中、2021年に解体され、建物の外壁を一部移築する計画が進行中

 

山中氏は師匠である『河庄』創業者・高木健氏から、「常に本物志向で、良いものを長く使いなさい」と教えられ、器や絵画など常に一流を好む姿勢を身につけていました。

 

また、『河庄』は、日本建築の巨匠・吉村順三氏の手掛けたお店としても有名で、師の教えもあり、山中氏は修行していた当時から「夢でも良いから自分のお店を作る時には誰か良い先生にお願いしたい」という思いが強かったそうです。

 

13年間の修行を経て、1972年に独立。博多のビル地下一階で『鮨割烹 やま中』を開店しました。

日本の経済が発展し、福岡も土地開発が進む真っ只中であったため、名だたる実業家や経営者が連日お店を訪れました。

『やま中』は名実ともに鮨割烹の地位を確立し、山中氏はテナントではなく自分の店を構える決意をしました。

そして、河庄での修行時代からの思いもあり、建築設計を磯崎新氏にお願いしたいと考えたのです。

 

確実に磯崎氏へ建築設計をお願いすべく、福岡地所 株式会社の榎本一彦会長に本店の計画を伝えました。そして、「どうしても磯崎新先生にお願いしたい」と伝えると、最初は驚かれましたが、しっかりと要望を受け止めてくれました。

その後、話が通り、磯崎氏から山中氏へ「まず、木を見てきなさい」と指示がありました。色々な銘木を見るために京都の中村外二工務店を訪れることを勧められたのです。

 

2.木曽檜との出会い

そして、平成7年ごろ(1995年)、山中氏は奥様と2人で京都の中村外二工務店を訪れました。

 

当時は磯崎氏が本店の建築設計を引き受けてくれるかどうかも不確かな状況でしたが、中村外二工務店・二代目の中村義明氏に銘木が眠る倉庫へと案内されました。

「凄い木が沢山あって、こんなに銘木があるのかって。私の想像を遥かに越えていました」と、山中氏は最初の印象をこのように語りました。

 

そして、少し進んだ先に10mほどの2枚の凄い銘木がドーンと置かれていました。当時はまだ磨かれておらず、木目も薄らとしか分からなかったそうですが、一目見て、「これがうちのメインになるっていうのは間違いないと思いました。やま中のカウンターに、やっぱりカウンターは命ですからね」と運命のようなものを感じたそうです。

引き受けてくれるかどうか分からず、値段も分からない状況でしたが、山中氏の覚悟は決まっていました。

 

山中氏には忘れられない棟梁の中村外二氏の言葉があります。中村氏と出会った時、名文句「木を見ろ」の真意を教えてもらったそうです。「木は切ったら誰でも分かる。しかし、棟梁は山に生える立ち木を見れるようでなければならない。立ち木を見極められてこそ一人前である」と。この極意は、魚も同じであり、大将にとって重要な学びの一つとなったと言います。

 

中村外二工務店は、伊勢神宮の茶室『霽月(せいげつ)』やロックフェラー邸、一流料亭などさまざまな施工を手がけてきました。木を熟知していることから「材料の鬼」と呼ばれ、磯崎氏の仕事においても重要なパートナーとなっていました。

 

その後、木を見たことを磯崎氏に報告すると、東京に来るよう言われ、東京で磯崎氏と奥様、そして磯崎氏の知人で建築学会の会長らと会食。お鮨屋や天ぷら屋など、食と空間を見て学ぶ機会でもありました。

そして、話がまとまり、いよいよ磯崎氏の設計による「やま中」本店の着工が決定しました。



3.全体の設計、意匠へのこだわり

設計段階で、磯崎氏から「大将、和と洋の比率、割合をどうしますか?」と聞かれました。磯崎氏は、吉村順三氏の作品をよく見ており、山中氏が河庄で修行した経験からこのような質問が出されたのだろうと考えられます。

口出しして和が重くなるのは勿体無いという思いから、「先生の好きなようにしてください。お任せします」と山中氏は回答。

結果的にモダンな建築設計に、温かみのある和の設えが絶妙に調和した格別な空間に仕上がりました。

建築時の思い出を語る山中大将

 

建物内部の空間演出

本店の立地は福岡の中心部でビル群の一角に位置しており、外の見晴らしが良いわけではありません。そのため、磯崎氏の意匠テーマとしては建物内部で、どれだけ魅了できるかが軸になりました。建物内部からは外の景色を一切隠し、内装にはユーモア溢れるデザインが取り入れられています。

 

着工後は磯崎氏、中村外二工務店、大林組の設計部の三者で綿密な打ち合わせがなされ、建築が始まりました。

木曽檜の一枚板は、外装が出来上がる前に10トン車で搬入。10mを超える寸法で運び込み、最終的に位置決めをした後に現場で10mに切り設置しました。

 

カウンターの高さ

設計において最も気を配ったのは、カウンターの高さ設定でした。調理場は床下に下水勾配などを付けるため、床が高くなりがちで、必然的にお客様より職人の目線が高くなってしまう可能性があります。

 

しかし、カウンターはお店の顔として、特に京都の場合は常にお客様と職人の目線の高さを意識して作り込むので、お客様よりも目線が高くなることは避けなければなりませんでした。

模型を作成して実際のオペレーションに合わせて、ミリ単位の高さ調整をしました。最終的に、調理場の床を掘り下げて、お客様側の目線が高くなるような設計になりました。この細やかな配慮によって、空間の見た目以上に、お客様へ上質な体験を提供することが可能となったのです。

 

テーブル席においても同様に、高さに気を配って設計されています。実際、多くのお客様から「テーブル席でも居心地が良い」と好評をいただいているそうで、山中氏は「お客様が立ったら、厨房の料理人を見下ろしますからね。我々を見下ろして良いんですよ」と語ります。お手洗いに行く際も、お帰りの際も、お客様が優越感を感じるように演出しています。

 

「すごくお客様への気配り、気遣いが建築に反映されているから凄いですよね」と、磯崎氏への尊敬と感謝の念は今も変わりません。

 

インド砂岩で仕上げた壁

木曽檜の一枚板のカウンターを設えた壁には、鉛丹色のインド砂岩が塗られています。厚みを持たせて4〜5回塗り重ねられた壁は、木曽檜を一層引き立て、全体に和やかで新鮮な雰囲気を漂わせています。

インド砂岩の塗り壁

インド砂岩

「こういうものが出来上がるって、全く夢にも思ってなかったから、仕上げ含めて全部一流ですよね」と、山中氏はその設えに驚きを隠せなかったそうです。

 

インド砂岩は、磯崎氏がインドを旅した時に見つけた素材だそうで、博多駅前のシンボルだった“西日本シティ銀行 本店ビル(前 福岡相互銀行)”にも外壁素材として使われていました。ヒビが入ることも本物の証とされ、山中氏が気に入っている要素の一つです。

 

採光と照明

朝、魚を仕入れ、花屋に立ち寄って店に飾る花を自ら選び、出社する山中氏。店に到着すると、陽の光が迎えてくれます。この陽の光は気持ちにも重要な役割を果たしています。

 

「あ〜ここで今日も仕事ができるなぁ!って。気持ちが高まります」と、喜びを感じながら毎日店に向かっています。心と気持ちは常に充実し、ワクワク感に溢れています。

昼は、陽が燦々と射し込み、窓に貼った和紙を通して柔らかな光が店内を優しく照らします。明るく柔らかい印象を表す和紙越しの光は、自然と穏やかな気持ちになれるのです。

カウンターの上部の和紙照明も磯崎氏の設計。全長10mにも及び、度重なる修復によって美観が保たれていますが、張り替え出来る職人も少なっているとのこと。

『鮨割烹やま中』カウンターの和紙照明

 

1階と2階、どちらも天井高4.5mと非常に高く設定されており、天井いっぱいに陽光が射し込んでいます。店内に広がるこの心地よい光は、お客様にも心地良さを伝える重要な要素となっています。

入り口左から和紙越しの外光

カウンターに射す外光

 

薄明かりの中を進む先にある2階への階段までの道は、まるで教会のような神聖な気持ちに包まれます。

2階へと続く階段



無垢素材へのこだわり

階段には、無垢の栗の木を用いています。

 

「階段を上がる時でも、お客様を気持ち良くお迎えしたい」という思いから、無垢の素材をそのまま使用。心地良い体験を提供したいという熱意から、素材の良さを最大限に活かし、階段に温かみと上質な雰囲気を演出しているのです。

栗の木の階段

栗の木の階段

 

素朴で主張が強いわけではありませんが、耐久性や耐水性に優れており、人気の高い銘木の一種です。しかし、製材や乾燥工程の難しさから最近では少数派になっています。

それでも、この栗の木を使った階段は上質な雰囲気を醸し出し、店内の神聖な空間に一層の風格を与えています。

 

お茶室

磯崎氏の提案で1階のカウンターと同じく、2階の茶室は中村外二工務店に依頼されました。

 

茶室には中村氏がかつて大徳寺から拝領し、開店祝いに頂いた「無」の掛け軸が掲げられています。

磯崎氏と、この茶室に名前を付けようと話していたそうですが、磯崎氏が2022年末に息を引き取られ、叶わないままとなってしまいました。磯崎氏との素晴らしい思い出がこの茶室にも刻まれていることでしょう。

中村外二工務店施工のお茶室

 

4.大将が感じる木曽檜の魅力

総工費の中でも、内装には特に多くの予算が掛かっており、その中で一番高額だったのはカウンターの木曽檜の一枚板だそうです。

いま振り返ってみて、「やっぱり良いものを入れて良かったなぁ」と山中氏が感慨深く語られているのが印象的でした。

 

以前、中村外二工務店・二代目の中村義明氏が来店された際、「木曽檜はいま凄く高騰している。買ってもらった時の2〜3倍ですよ」と聞いたそうです。

師匠の教えである、“良いものを長く使え”という言葉を忠実に守り、竣工から26年を迎えた現在も木曽檜を選んだことに感激しています。このご縁は間違いなかったと確信しているのです。

 

山中氏は、「皆さんにも宣言しています。『僕が店を辞める時は、この木曽檜だけは持って帰ります』ってね」と、豪快な笑い声とともに、木曽檜の魅力を語ってくれました。木曽檜は山中氏にとって特別で、大切にされている存在だということが伝わってきます。

木曽檜との思い出を語る山中大将

 

変わらない白さ

設置した時、大将は「こんなに良い木曽檜の一枚板カウンターが私の店に来るとは」と、感動したそうです。その白木の美しさと品の良さ、長さ、厚み、幅、どれをとっても非の打ちどころのない木曽檜の一枚板に心からの感動が湧き上がったと語っています。

木曽檜の白さ

「檜の良さは、この変わらない色にもありますよね。銀杏や他の木だったら、経年で色が濃くなったり黒っぽくなることもありますが、それがない。この白さが実に美しい」

竣工後26年を迎える木曽檜のカウンターに対して、他の木とは品格が違うと感激しています。木曽檜の一枚板の美しさと耐久性に改めて感動し、このカウンターが店内に永く輝きを放ち続けることに心からの喜びを感じていることでしょう。

 

天然の触り心地

「本当の白木の良さ、この肌触り、なんとも言えんでしょう。気持ち良いでしょう」と、山中氏から自然と笑みがこぼれます。

実は、修行時代の河庄でも檜のカウンターを使っていたそうですが、そのときは白ウレタンの塗装をしていたため、天然の肌触りを十分に感じることができなかったのだそうです。

この素材の贅沢な感触を自身の手で感じながら、大将はこれからもお客様に極上の体験を提供し続けます。

木曽檜の触り心地



木曽檜のメンテナンス

カウンターはいつ訪れても驚くほど美しく、26年も使われているとは思えないほどです。特筆すべき点は、この木曽檜の一枚板が無塗装で、素地のまま使われていることです。通常は汚れを防ぐために塗装を行いますが、その場合は触り心地が全く異なります。

そこで本店では、汚れや檜への負担を軽減するために、折敷を敷くようにしました。このような配慮により、檜は美しさを保ちつつ触り心地や見た目も素地のままであることができます。

「この木曽檜がすごいなと思ったのは、染みにならないんですよ」と、山中氏は笑顔で話します。

ワインや醤油をこぼしても、熱湯をかけると泡がぶくぶくと出てきて、染みを拭き取ることができるそうです。牛乳が良いと聞いたら実践するなど、美しさを保つために積極的に取り組んでいます。

いつ見られても良いように、染みや汚れが付かないように努力しています。2週間に1回ほどの頻度で磨いているそうです。化学薬品を含まない磨き粉に柔らかいナイロンタワシを使い、木を傷つけずに丁寧に優しく磨いています。

木曽檜|メンテナンスの様子

中村氏からは、「木が汚れてきたら鉋で削りますから」と言われたそうですが、まだその必要はないとのこと。26年経ってもこのように美しい状態を保っていることに感激しています。

 

5.大将の人生観・信条

毎日の「出会い」に感謝

「僕たちの商売は毎日が出会いですからね」山中氏はこう語っています。

今日のお客様は明日また違うけれど、気に入ってくださったお客様は常連になっていただけます。お客様皆様のお陰で、今が在ることを心から感謝していると言います。

 

建築家の磯崎新氏、福岡地所の榎本会長、JR九州の唐池相談役(前会長)など、元々はお客様として足を運んでくださった方々とのご縁が、世界の『鮨割烹 やま中』へと押し上げてきた大切な要因となりました。その源泉こそ、正に「出会い」にあるのです。

 

この地で、『鮨割烹 やま中』という城を築き、世界に博多前鮨を提供し続けることができたこと。そして今の自分があるのは、間違いなくご縁をいただいた数々の人たちとの出会いがあってこそだと、山中氏は語ります。

これまでの出会いを感慨深げに語ってくださる山中大将

 

まず、前に出ること

山中氏は一歳でお父様を、三歳でお母様を亡くすなど、戦中〜戦後を生き抜くにおいて、想像を絶するほどの辛い経験も沢山あったはずですが、山中氏からはネガティヴな雰囲気や言葉は微塵も出てきませんでした。

「もっと苦労している人は大勢いますから」と、自身の経験は苦労とも思っていないと明確に語られました。

「誰に頼ろうとしても自分しかいないんだから、そう思えば“前に前に”ですよね。そういう気持ちでいると良い人に出会うんでしょうね」

「まず一歩出ること。一歩踏み出して後退することになっても、まず一歩前進してみること」を信条として大切にしているそう。

前向きな姿勢と積極的な行動が、良い人との出会いをもたらし、彼の人生を豊かにしているのだと教えてくださいました。

 

木は気

「僕は『木は気』だと思うんですよ」と、山中氏。

木がある場所はその気が良くなると信じています。木はただ物質的な存在だけではなく、周囲の雰囲気や気の流れにも影響を与える大切な要素なのです。

 

同じくJR九州の唐池相談役(前会長)も、「気が大事だ」という考えをお持ちとのことです。『気』が大切であることを共有し、お互いの信念が重なっていることが分かります。

このような『気』の重要性を認識しているからこそ、『鮨割烹 やま中』は木を大切にし、木曽檜の一枚板カウンターなど、木の素材の美しさや気品を引き出す空間設計に至ったのかもしれません。



6.『やま中』の室内空間

1階カウンター

長さ10m、幅80cm(付け台が20cm)、厚さ10cmの木曽檜の一枚板カウンター。

1階 受付の奥壁

壁には、ヘンリームーアの作品が飾られています。

ヘンリー・ムーアは米国の女流彫刻家として、博多駅前広場や現西日本シティ銀行本店ビルなどにオブジェを遺し、磯崎氏とも親交のあった彫刻家です。

ヘンリー・ムーアの彫刻

 

2階玄関

1階同様に、4.5mと高い天井は清々しい気持ちでお客様を出迎えてくれます。

空間には、天童木工のモンローチェアや沖縄で買ってきたという竹で出来た水鳥。

 

「美術品も遊びじゃないですかね。料理も遊びですよ。おもてなしの心です」

天童木工『モンローチェア』

 

2階 お茶室

中村外二工務店施工の茶室。茶室という設えではあるが料理を出す関係上、暗くならないように照明は調光式。

日毎に変わる床飾には、有田の陶芸家の作品が飾られています。

中村外二工務店施工のお茶室

床壁には磯崎氏のアイデアで鉛を使用。壁奥はRをつけて、視線を邪魔しない柔らかさが印象的です。

「こういう素材の壁を作る感性や細部まですごく力を入れてあって、いい加減じゃないというところが、ありがたいです」と、山中氏。

床柱:赤松皮付丸太
一輪挿しの花は山中大将の選定

台目切りの袖壁:神代杉

天井:檜皮
軒先:北山杉



2階 座敷カウンター席

8〜10名で利用できる掘りごたつの座敷カウンター。

天板は朱漆を用い、壁は白砂岩仕上げ。1階とはまた違った雰囲気で、職人が握る鮨がいただけます。

前述同様、お客様との目線の高さを意識して作られたカウンター

薩摩焼の四耳壺と、こちらにも大将が自ら買ってきたお花が飾られている

 

2階 十五帖座敷

2階の大広間は、15畳あり、12〜20名の宴会にも使用されています。

壁は大津塗り、床板には石を使用

床飾り:ガウディが建築したドアの取手や磯崎氏の作品

磯崎氏の作品

 

2階 十帖座敷

前述の部屋と、こちらの「2階十帖座敷」と二間続きで使用すれば、26〜45名が利用できます。

「2階十帖座敷」と二間続きで使用すれば、26〜45名が利用可能

 

山中大将、『やま中』本店の皆様、取材にご協力いただき誠にありがとうございました。

©️2023 Yamato meiboku lab.

 

鮨割烹 やま中

〈本店〉

福岡市中央区渡辺通り2丁目8-8

TEL:092-731-7771

営業時間:11:30 – 14:00 , 18:00 – 22:00L.O.21:00) 日曜定休

http://www.sushi-yamanaka.jp/

 

〈オリエンタルホテル福岡 博多ステーション店〉

福岡市博多区博多駅中央街4-23 オリエンタルホテル福岡 博多ステーション B1F

TEL:092-475-9153

営業時間: 11:30 – 14:00(L.O.13:30), 17:30 – 21:00(L.O.20:00)

 

〈JR博多シティ店 くうてん9階〉

JR博多駅 9階 “くうてん”

TEL:092-409-6688

営業時間:11:00 – 15:00(L.O.14:30), 17:00 – 22:00(L.O.21:00)

 

〈JR博多駅いっぴん通り店(売店)1F〉

JR博多駅いっぴん通り内

TEL:092-409-6777