全面に玉杢が入った欅の一枚板です。樹皮に近い部分のため、白太が左右から中央にかけて美しく入り、欅特有の橙色とのコントラストが際立っています。
欅の威厳ある雰囲気と、全面にぎっしりと入った玉杢の気品が溢れる見事な一枚です。
元末の両木口に割れはありません。左耳は切ってあり、直線ですが、右耳は自然の姿が若干残っています。
欅は落葉広葉樹で、日本には古くから広範に生えているので、最も親しみ深い木材の一種と言えると思います。木材は非常に重硬ですので、高音が響くことから太鼓などの楽器にも用いられてきました。
中でも玉杢が入ったものは、古くから珍重され、箪笥などの指物や木地盆などの調度品に用いられ、日本屈指の銘木とされています。
玉杢が入った欅は、希少性が高いことで知られ、当時から重宝されてきたことがわかっています。玉杢は見る角度によって、または光の角度によっては輝く部分が変わるため、見ていて飽きない特徴があります。