2本ともに、黒柿の孔雀杢が入った、床柱です。全体的に杢の入り方と白太のバランスが程良く、素晴らしい床柱です。
全面に孔雀杢が入った黒柿は大変希少で、製材しない限りは杢がどの程度入っているか見極めることはできず、その多くは根元から10〜20cmほど入っているだけということも多いのが現実です。
そのため、これだけの長さがある床柱の全面に孔雀杢が入っているのは、とても貴重です。
通常の柿の木は、橙色ですが、稀に黒が入ることを“黒柿(クロガキ)”と呼びます。この黒柿の中に稀として雄の孔雀が羽根を広げたような模様が入ることを“孔雀杢(クジャクモク)”と呼び、古来より珍重されてきました。
黒柿が出現する可能性は、1万本に1本と言われるのに対して、孔雀杢が出る確率は2〜3万本に1本と言われるほど珍しく、この杢目を活かした床柱などの建築内装素材、ボールペンなどの調度品や寄木細工などが広く知られています。
全面に孔雀杢が入ったものは数が少ないため、こちらの黒柿の厚板も珍しい一枚です。